わたしがまだ未婚で、貧乏アパート同棲中だった頃の話です。
当時の彼氏はいわゆるニートでした。一度会社に勤めたのですが、すぐに辞めてしまってそれ以来無職のままダラダラとわたしのヒモと化しておりました。
わたしのほうは仕事と家事を一度にこなさなければならず、日々のストレスはたまる一方でした。
そんな生活の中、彼氏が新作のゲームを買ってきました。
有名なタイトルで、プレイヤーをハメる要素が非常に高くて面白いと大評判の作品でした。
案の定、彼はこの楽しいゲームにすっかり夢中になり、我を忘れたかのようにプレイし続けていました。
注意しても全く聞く耳持たず、わたしが布団に入ってもずーっとゲームをしているので明るいわうるさいわ、まったく難儀でした。
しかもうまくいくと得意げに独り言をほざくのです。面白すぎるゲームというのも厄介なんですね。
わたしがキレたのはゲーム三昧生活が始まってから一ヶ月も経たない頃だったと記憶しています。
仕事が忙しくなり、彼に朝ごはんを食べさせてから出勤する時にメモとお金を渡し「スーパーでこのメモに書いた物を買っておいてね」と頼んでおいたのです。
わかったようなわかっていないような生返事でしたが時間がなく慌てて出かけました。
残業をやっとの思いで終わらせて、疲れ果てて帰宅したわたしが見たものは最低の光景でした。
真っ暗になっているというのに照明もつけず、朝に見た寝床から半身を起こした姿勢のままでゲームしている彼。
もちろんカーテンさえ引かず、メモとお金はテーブルの上に置かれていました。
(こいつはまさか一日中、わたしが出勤するやいなやすぐにゲームを始めて一日過ごしてたのか?買い物にも行かずに?)
私「ちょっと!買い物しといてって言ったじゃない!!」
と怒鳴りつけると、
彼「ああ、ごめん」
とゲーム画面を見ながら気の無い返事をされました。
わたしはこのあたりでブチ切れました。
私「あんた、一体何やってんの!一日こんなだらしない格好で、女の稼ぎでゲーム三昧!?信じらんない」
そこまで言うとようやく
彼「わかったよ~」
とゲームの電源を落としましたが、そのままボケーッと座り込んでむっつり不機嫌な顔で黙り込んでしまいました。
理不尽過ぎる!!
私「いい加減にしろ!とっとと仕事につけ!っていうかここはわたしの部屋よ、出てけ」
怒りに任せて彼を締め出し、
私「反省しないとセーブデータを消去するよ」と脅迫してやりました。
これには彼も大慌て。
必死の謝罪が扉の向こうから聞こえましたが、わたしの気がおさまるまで放置しました。
ちなみに「セーブデータを消す」とは言いましたが、もちろんハッタリです。しかし今思うと消しとけばよかったかもしれません…。
データが消えればヒモ野郎も同時に消せたかもしれないので…
女性39歳 結婚15年
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