石鹸が招いた悲劇

結婚５年目になるのですが、私たちはくだらないことでよく喧嘩をします。中でも、ここ最近一番くだらないと思った喧嘩があります。

つい先日のことなのですが、夜ご飯を食べ終わり、私が洗い物をしているときのことです。洗い物をしてると手に傷があってそこに石鹸がしみてきてすごく痛いです。そのせいでうまく食器をつかめず、何度も滑ってしまい、「がちゃがちゃ」鳴っていました。

主人は、私が怒ってわざと音を出して威嚇しているのだと勘違いしたようで、いきなり怒ってきました。

主人『お前さっきからいい加減にしろ！』

私『何のこと？』

主人『わざとそうやって音立ててるんだろ。言いたいことがあるなら言えよ！』

すごい剣幕で怒っている主人。

私は全くそんな気がなかったし、逆にそうやって言われて意味が分からな過ぎて考え込んだくらいです。

私『手がしみてうまくつかめないだけです！』
私もイライラしてきて、適当に流そうとしましたが、もっと怒らせてしまいました。

主人『そんなんだからだめなんだよ！』

私は今まで我慢してきましたが、この発言に腹が立って泣けてきました。私は泣きたくなくてもイライラしたり悔しかったら涙が出てきてしまいます。本当に腹が立って近くにあった固めのスリッパを顔面に投げつけて走って家を出ようとしました。主人は急いで追いかけてきて、やばいと思った私もダッシュで家を出ました。

なんとか逃げ切ることができて、ほっと公園で一息ついていると、だんだん怒りが冷めてきました。そうなるとなんであんなことで喧嘩したのか？と考えるようになり、次第に笑いに変わってきました。くだらなすぎる内容なのに、家まで飛び出して私何してるんだろうと。

でも今更家に帰っても気まずいし、もしかしたら主人はまだ怒っていて追いかけてくるかもしれない。と思うとどうしたら良いのかわかりませんでした。恐る恐る家に帰ると夫が出てきて、『ごめん』と言ってきました。

私も謝ったのですが、本当にくだらない喧嘩の理由でなんでこんなに大事みたいになってるんだろうと思いました。二人で喧嘩のきっかけを思い出しているうちにだんだん笑えて来て、食器を洗っているだけで怒ってきた旦那に事が一番笑えました。

こんな理不尽な理由で怒られたのは人生で初めてのことだったので、ちょっとある意味勉強になったのかもしれません。今度からは静かに食器を洗おうと思います。もしくは手に傷があったら絆創膏をして洗おうと思います。

[女、26歳、結婚５年目]
*この記事は有志の方によるものです。

*写真:Pixbay(https://pixabay.com)