私は夫を夫だと思わないようにしている。
大きく厄介な長男だと思うようにしている。
なぜなら夫は本当に子供であるからだ。
もちろん頼りになる所もあるが、食事の事となると一気に子供になる。
我が家には長男と長女の二人の子供がいる。
食事の時間配膳を始めると一番に席に着きそれぞれの目の前に置かれていくお皿をじっと見つめる。
自分のお皿と子供のお皿、私のお皿に盛られているおかずの量やバランスが気になるらしく、自分のお皿と見比べては眉間にしわよ寄せたり、時には嬉しそうにしたりする。
言葉に出さなければまだ我慢できるが、時として露骨に口に出す。
夫『○○(娘の名)のは大盛りだな~どうせ食べられないだろ?パパのと交換してやるよ』
夫『俺のだけなんでイチゴがこれしかのってないんだよ~もう少しのせてくれよ~』
夫『俺のより○○(息子の名)の方が美味しそうだな~』
もう子供たちも高校生。
あからさまに卑しい言葉を発する夫に呆れを通り越してもはや嫌悪感を感じてきているのではないかと思う。
大皿料理を出した時は子供っぷりを大いに発揮する。
まだ自分の取り分け皿に料理が残っているのに遅れをとるまいと必死におかわりをする。
子供たちはゆっくり食べているだけなのに、バキュームカーのように胃に流し込んでいく。
先日は大皿に餃子をたくさんのせて出したのだが、自分の取り皿に5つ、お茶碗の白米の上にも3つ、口にも数個入れてものすごい形相で頬張っている。子供たちはテレビを観ているのに夫は餃子ののった大皿から絶対に目を離さない。
子供たちの箸の行方をずっと目で追っている。
大人げないし、卑しいし、子供たちにおかずを残してあげようという気は一切ないのでおっとりしている長男はいつも大皿料理で食べ損ねる。
出来るだけ大皿料理は避けて、個々に分けた皿で出すようにしているのだがお鍋とか鉄板料理となるとどうにもならない。
私『ゆっくり食べてよ。子供たちまだ食べていないんだから!』
と言っても
夫『そうなの?じゃあ早く食べてよ』
と、箸をもったまま少し待つ。
そうじゃなくてさ!という言い合いが月に何度か繰り返し起きる。
幼少期に食事に困ったこともなく、普通のサラリーマン家庭で育ってきた夫。
なぜにこんなにも食に対して卑しいのか、子供と常に張り合って、より多くの食事をとろうとするのか、結婚して20年経った今も全く理解不能である。
子供と夫は食後には必ずアイスを食べるのだが、箱に入っているファミリータイプのアイスの最後の一個を平気で食べる神経が分からない。
そしてその空箱を冷凍庫の中にそのまま入れっぱなしにしておくことにも腹が立つ。
あると思っていたアイスが実は空っぽだったと知った子供たちのショックは大きい。
食い意地の張った卑しく大人げない夫との口論が絶えない我が家だ。
女性45歳 結婚21年
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