私たち夫婦は、転勤族の子なし夫婦。夫婦二人だけでゆったり地方暮らしをしている、いわゆるはたから見れば仲の良い夫婦である。周りからは本当に仲良しだと言われる。
きっと幸せオーラも漂っているのだろう。しかし、この夫婦が度々夜中に、布団をマットにして激しく乱闘していることはあまり知られていない。
主人は4歳年上の、馬鹿がつくほどのいい人である。なのに、なぜ乱闘まで喧嘩が発展してしまうのか。
それは、更年期障害真っ只中の妻である私に原因がある。年柄、仕方のないことだが、しょっちゅう頭が痛くなるし、イライラもつのる。
しかし、能天気な夫はいくら説明してもそれを理解してくれない。
こちらの体調が良かろうと悪かろうと、帰宅すると速攻でテレビをつけ、大好きな野球やバラエティー番組に没頭する。
野球に関しては、ひいきチームが凡退すれば愚痴りだし、エラーをすれば大きな声で叫びだし、負ければ首脳陣への批判へと続く。私も、主人に負けず劣らずの野球好きだが、ヤジるのはご法度と考えている。
それなのに、忙しく夕飯の準備をしている横で、ひたすら騒音をまき散らす夫には、イライラさせられることが少なくない。聞き流していればいいのだが、我慢にも限界がある。
そして自分のひいき選手への個人攻撃に入ると、私の怒りスイッチが入っていしまうのである。「だったら、てめーが打ってみろ!!」・・・・とても40代の奥様が発するとは思えない汚い言葉で怒鳴るのである。
しかし、そんなことでひるむような夫ではない。
完全スルーして、ほとんど球場観戦状態で騒ぎ続ける。その声が、本当に頭に響くのである。何度もボリュームダウンしてくれと、お願いしているにも関わらず、改善される気配は全くない。
そしてひいきチームの得点シーンや、勝利の瞬間には必ずハイタッチを求められる。
それが、毎回5,6回。とてつもなく強くたたいてくるため、いつも掌が腫れるくらい・・・。音だけ聞いたらご近所から、DVされていると思われるのではないだろうか。
困るのは、負けた時である。延々と愚痴を聞かされるこっちの身にもなってほしい。
大体、私がブチ切れて夫を布団に連れていき、馬乗りになってパンチを繰り出すのである。
しかし、しばらくすると上下逆転して寝技に持ち込まれて、私が疲れて終了となるのだが。
大音量の声が頭に響いて、イライラ溜め込むより、さっさと肉弾戦に持ち込んで解決した方がお互い気持ちよく仲直りできる・・・のは私たち夫婦だけだろうか。
しかし、喧嘩の原因はいつも大体これなのに、いつも同じことをしているって・・・・少しも学習しない夫婦である。このような話をすると、夫婦喧嘩ではなくじゃれているだけだろうと言われる。
愚痴がのろけに聞こえるらしい…誰もわかってくれなくてつらい…
女性46歳 結婚12年
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