ある日、彼が旅行での思い出話をし始めた。
彼「温泉にツレといったんやけどー」
私「(ツレって誰?)」
気になりつつも聞く私。
彼「んで、ツレがそこでー」
私「(やっぱり気になる。え、女?男?)」
彼「それでー」
私「ちょっと待って。ごめん、ツレってなに?」
意を決して聞いてみた私。
彼から衝撃の一言が…!
彼「ツレはツレやで!それでー」
私「ちょ、ちょっとまって、女性?男性?」
彼「いや、ツレやからなー」
私「あ、女性ね。元カノ?」
彼「いやー、どうやろ笑」
元カノなら元カノって言えよというのと、若干笑っている彼の相乗効果で徐々に上がる私のイライラボルテージ。
彼「それでな」
そんな私のイライラボルテージ絶賛上昇中にもかかわらず、話を続ける彼。駄目だ、もう我慢できない!
私「だから、元カノ?それとも男友達?」
彼「いや、だから笑……ツレ笑」
どおおおおおお、わああああああ!もう無理なにこいつ!濁すあたりで女だし、その話はそもそもさっきから聞いてもたいして面白い話じゃなさそうだし、
それにもかかわらず、もったいぶって””ツレ””で突き通そうとする、気持ちの悪いこだわりなんなの!?と怒りは大噴火!
私「ツレツレツレツレって、元カノなら元カノって言えよ!もし、私が””ツレ””イコール””元カノ””なのお?気になるぅ~って嫉妬するとでも思ってんの?」
彼「いや、どっちでもいいやん、話には関係ないやん!」
私「””ツレ””とか言って濁すなら、男友達とかでごまかしきればいいでしょ!」
彼「気にしすぎやって!面白い話やからしてあげようと…」
私「さっきから聞いてるけど、対して面白くないんだよ!っていうか、してあげようとってなんで上からな訳!?」
彼「いや、これからが面白くなるんやて!それをお前が変なところきにするからー」
私「つか、あんたいつもドヤ顔で面白いやろ?的に話すけど、何一つ落ちもなく話してるあんた笑ってるだけでしょうが!」
彼「そんなことでないで!会社の後輩も…」
私「後輩だから気をつかっとんじゃー!!!!!」
と、””ツレ””という言葉ひとつでヒートアップする喧嘩。
彼「いやでも””ツレ””は大概おもしろいって…」
私「現在進行形の””ツレ”なのか!ちょっとそいつ連れてこいよ!」
彼「いや、今日本にはいないし」
もはや、””ツレ””が日本人であることすら、疑わしくなり、私の頭はぐちゃぐちゃで怒りは収まらず。
彼「ちょっと、お前キレすぎやで、頭冷やしておけ!」と家から出て行った彼。
その後、数時間で帰ってきた彼は””ツレ””のもとではなく漫画喫茶にいっていたそうです。
それ以降、””ツレ””は禁句となり、”ツレ””のなぞは闇に葬られたままです。
[女性、年齢不明、結婚2年目]
*この記事は有志の方によるものです。
写真:PAKUTASO(pakutaso.com)